呼び出しのCALL。
不穏な空気感。
冷静さを装おってみる。
「すみません」
「大丈夫です」
「申し訳ございません」
同じ言葉が行き来するパラドックス。
仮面の下で表情を固くする。
優しい時代になったのか。
生ぬるい感覚に苛立ちさえ禁じ得ない。
私が暴走しないように、
先手で鎖に繋がれている。
その呪縛を解くことは容易だけれど、
思い浮かぶその先には辿り着かないようにクールダウン。
沸き上がる感情を抑えつけた。
少し機械的な自分になりつつ、
完璧な対応でその場を乗り切るのだ。
「邪魔臭せえ」
「面倒だな」
ご機嫌斜めの自分の口癖である。
先を瞬時に読む事で危険回避してきた経験からすると、
見え透いた嘘など予測の範囲にさえならない。
間違ってても前に真っ直ぐ突き進めと説いてみる。
思い通りにいかないのは、無駄な努力もしないからだと言い聞かせる。
かつての自分を振り返りながら言葉を絞り出す。
視線の先に怯えたような佇まい。
反抗することも、抵抗することも出来ずにいる。
私が怖いのだと言う。
動物的勘みたいなレベルで恐れているようだ。
「出来ない約束するんじゃねーよ」
偉そうに投げ掛ける。
自分にも跳ね返る言葉でもあるだろうけど。
ストレートに生きていく様を伝授するのだ。
自分の不器用さはひた隠しにして。
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