そう告げて区切りをつける。
今までの出来事は架空の出来事。
記憶装置に操られただけの意味のない世界。
結末さえ定められた物語を辿っているだけ。
笑顔も泣き顔もあの感動さえも偶然ではない。
全てが造られた幻想なのだ。
あの頃の出会いと別れが混沌と交錯する。
思い返せば、まるでゲームのように限られた世界観でしかない。
リセットが効かない生きざまが、バットエンディングを避けるように、幕を下ろすための呪文を唱える。
コンティニューもない。
メモリーが容量限界でフリーズするかのような状態が、度々主人公になった自分を傷付けて苦しみを与える。
最強のアイテムを手に入れたところで、ラストにまで向かうことはない。
新しい旅が予想の域を越えてくる。
それが生きるということ。
それが生き抜くということ。
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