2019年10月11日金曜日

発射?

ある朝のこと。
通りなれた道を走っていた。
朝焼けが薄く昼の空へ模様替えしているようだ。
東へ向かう車の前に見える風景。
変わらない町並み。いつもと同じ佇まい。
平和な日常が静かに広がっている。

目線の先には飛行機雲。
まさに今空高く真っ直ぐに伸びている最中だ。
限りなく直線的な線を描きながら高く高く。
これが飛行機雲だと言える現在。
その何気なさは、世界のどこかで一触即発の緊張感を微塵も感じない平凡な生活を送っている当たり前を、どこかで危ういと知らせてくれているようでもある。
排他的経済水域にロケットと称されるミサイルが打ち落とされ、もしかしたらと仮定するも、何も手立てのない国際社会。
抗議する。遺憾である。マスコミ対応の言葉も馴染みの繰り返し。
その日が来たら遅いのにとさえ思う。

環境問題についての国際会議。
幼い少女の切実なる訴えが世界中を駆け巡り話題となった。
その熱量も数日で消え去っている。
このままではダメだ。大人たちは未来の子供を裏切っている。
そう訴えかけ今もどこかで闘っているのだろう。
その日が来るまでに何とかしなければと。

飛行機雲。
真っ直ぐに伸びていなければ思わなかった。
消えかけていれば気が付かなかった。
ある朝の日の頭によぎる記憶。

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