2019年3月13日水曜日

闇に紛れ 裏に潜む

表の顔と裏の顔。
人には2つの顔がある。
いやもしかしたらそれ以上かも知れない。

そして街にも表と裏ある。
昼と夜の顔だ。

街は時間と共に変貌を遂げる。
昼の賑わいは過ぎ夜のざわめきに包まれる。

通り過ぎる人も限られた人達。
望んでこの場所を訪れる。
そこは水辺。
人々が集まる領域。

癒しのあるオアシス。
ただ時が過ぎ去るだけの小川。
修行の場とおぼしき滝。
そして決して近付いてはならない沼。

その全てを知っている。
その全てをこの目で焼き付けてきた。

多くは語るまい。
多くを語ることは夜を知らない者へ誘惑と恐怖を植え付ける。
知りたければ自ら飛び込むしかない。
己を信じ、己を疑うことで開かれる道となる。
浅はかな知識や思い込みでは飲み込まれるだけの深い闇。
愚痴るほどなら、己を恥じればよい。
高らかに語る事さえ陳腐な人間味をさらけ出すだけに過ぎない。
漆黒を纏い溶け込み同化せよ。
魅力と魔力の世界を堪能せよ。

夜が明ければ我に返り足元の差し込む光に救われるだろう。
自分を失っていなければ。
自分を忘れていなければ。
自分を捨て去っていなければ。
自分を恥じることを是とするならば。
自分を崇高な世界へと高めた感謝の念があるならば。

夜を進み歩む意味が次の朝に繋がっていくだろう。

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