時の過ぎ行くままに身を委ね
決して戻ることも願わずに
ただ揺らめきの心の空白を
埋める事が出来たのなら
すれ違うことが運命でも
一瞬の関わりがあるのだとして
信じる全てを与えてくれる
嘘偽りのない夜の夢
儚く消える泡のように弾けてみえる
ガラスの向こうに映る景色
取り戻せない
巻き戻せない
教えてくれる優しさが
小さな痛みとなって残っている
永遠だなんて求めないけど
永遠だなんて信じないけど
その距離感に惑わされていたかった
触れると壊れてしまいそうで
指先が逸れる道筋を探していた
想えば燃え尽きそうで
心が凍る程の嘘を探していた
行き先を告げずに立ち去っても
それは不思議なことではなかった
別れの言葉が届かなくても
また会えるなんて期待しなくていい
最初から分かってるはずの幕引きに
立ち止まる選択などあり得ないのだから
永遠だなんて求めないけど
永遠だなんて信じないけど
その距離感に惑わされていたかった
時計の針が重なって
やがて次の刻(とき)を指す頃
扉の向こうに消えて行く幻
誘惑を束ねた灯りも小さくなり
ざわめいた街が引き潮のように
音のない世界へと移り変わる
罪な台詞が嘘に舞う
愚かな夢が見え透いて
どちらでもない立ち位置の
稀薄な正義など求められるはずもない
交わす約束なんて
果たされない暗黙に溶けている
満たされない願いが紛れている
許されない真実が潜んでいる
欲望の赴くままにと足を踏み入れたとしても
抜け出せなくなるのが怖くて躊躇った
誰一人として傷付けず通り過ぎるなら
何も残さないで消えるだけ
そこにあるのは移り行く時代の欠片
彩り華やぐ場所は永遠に途切れはしない
繰り返される宴のように
新たな光をちりばめて輝く
その星の瞬きを遠くで感じるほどに
純粋であるかのような様を追い求めよう
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