ときめく心を持ち続けていることは罪ではない。
誰にも悟られずに、自らもやがて忘れてしまう程のはかなさなら尚更だ。
理想というものがあるとしても、
その最後のピースを見つけ出すことは天文学的な確率で不成立と思う。
現実を受け止めてみよう。
理想をしのぐ偶然の一瞬が人生の岐路を振り分ける。
だからこその葛藤や些細な争いも付き物なのだ。
見知らぬ人が通りすぎる。
振り返る事もなく過ぎ去っていく。
その何気ない日常にも、
感情の無垢な領域を刺激する僅かな何かが溢れている。
ただ、それに気がつかないように生きているのだ。
自分を律する事を是とするならば、
誘惑の多い世界に身を委ねても、
揺るぎない真意が屈曲する事はない。
そんな強さなど息苦しく思うならば、
混沌とした闇に引きずり込まれない程度の知恵と経験を積もう。
最後の恋はいつですか。
答えがあるならこの先に見える景色は変わらない。
誰かを新たに思うことが始まりとは限らない。
目覚める朝のように、眠りにつく夜のように、
最後は先送りにされている。
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