2020年2月12日水曜日

アカデミー賞がもたらす効果

世界最高峰の映画賞と言えばアカデミー賞ですが、今年のアカデミー賞の作品賞は韓国映画の「パラサイト」だそうで、受賞から一気に注目されていますね。
外国映画と言うより、英語でない言語で製作された映画として史上初の受賞と言うこともあり、話題性抜群なのだそう。
富裕層と貧困層のギャップを描いたドキュメンタリータッチの映画らしい事しか知りませんが、時代がそう言う問題定義を求めている流れであることは、「ジョーカー」が話題になった事も含め、テーマとして共感できるように思います。

世界の富裕層の5、60人の総資産が世界中の貧困層の総資産と同じとも言われている統計を見る限り、世界は貧しい人で溢れかえっているとしか言えません。ただし、お金が全てではない生活を有意義に楽しんでいる人達が居るのなら、データ上の振り分けには該当しないと思うのですが、それでも貧しく苦しいと感じる人が世の中には多くいるのも現実でしょう。

貧しいからこうするしかないと罪を犯すものもいれば、有り余る財がありながら、私利私欲の限りで罪を犯すものもいる。失うものの大きさは持っているものに比例しない矛盾と、罪の大きささえ金銭的解決で回避できる仕組みが、資本主義の根底にはあるのだ。
仰ぎ見る高き上層を妬ましく思う者もいれば、地に根差し日々を逞しく生きる者もいる。

アカデミー賞が取り上げ、話題になった映画が伝えたい事は何か?
それが真意であったとしても、興行収入で利を得る映画である以上、得た利を還元するわけではないだろうから、そのテーマとなった半地下住居の住人は何ら変わり無く生きていくことだろう。

そして話題となった映画をこぞって見に行く大衆も、幸せな人達であると思う。
その映画を見て何かを感じても、胸の中に仕舞って当たり前の日常に戻れるのだから。

0 件のコメント:

コメントを投稿