女王様の耳はパンの耳

パンの耳とは食パンの周りの色もきつね色で食感もやや固いあれである。
貧乏食の代表としてモヤシと両巨頭と肩を並べているが、明らかに食パンの耳の勝利である。
何故なら、モヤシは確かに安いが買わねばならない。
食パンの耳は食パンから切り離されたことによって「無料」にもなりうるのだ。
もし買うとしても、かなりの量を袋詰めにされて格安で売られているのである。
紛れもない食パンの一部なのにである。

そして食パンの耳となってからは、ジャムだのピーナッツバターだのとは縁遠くなり、油で揚げられ砂糖をまぶされるというのが主流になる。
オーブントースターに寝そべることさえ許されないのだ。
こんがりと焼き色が付く様を夢見ただろうに。そもそも焼き色付いてますけどって言われているかのようだ。

サンドウィッチが作られる度にパンの耳が新たに生まれる。
そう食パンである内は食パンの一部なのである。
その不条理な関係性はこの先変わることがないだろう。
食パンにそのまま色々挟んだら手抜きとして怒られそうだからね。

ところでパンの耳ってなんだ。
あぁ、ネーミングの話です。
人間に置き換えると頭をぐるっと一周耳がある感じなのか？
それよりかパンの目とか鼻とかあったらやだな。
キャラクターのパンとか思いっきり「顔」ですけどね。
でも耳がないキャラクターが多い気がします。

どっかで耳のパン作ってくれないかな。
一瞬だけ面白いと思う。