2022年4月4日月曜日

結局叩かれるの誰よって話

ウイルスミスのアカデミー賞授賞式での平手打ちが現地では問題になっている。
日本では否定的意見より、とっさの判断としては止むを得ないというところか。
暴力行為への称賛はしづらいが、直情を抑えきれないほどの侮辱への報復である。
更には不適切な言葉で罵ったとされるが、そうさせてしまった原因について、スターやセレブに対しては皮肉なジョークを浴びせても良いみたいな風潮があり、それらを受け流す器があってしかりなのだそう。
しかし、彼は妻への侮辱が許せなかったのだ。
自分自身への言葉であれば、何なりと笑い飛ばしていただろうに。
病気で短髪にしている妻はそれを隠さずに公の舞台に現れたが、その事を内心辛く思っていたのかもしれない。
その胸の内を知るから故の反撃だったに違いない。
地位も名声も関係なく、一人の男として動いたのである。

その後謝罪をし、アカデミー会員を辞退したという。

彼は何を失ったのだろう。
というか、何故に失わされたのだろう。
スクリーンの中でヒーローとして振る舞い悪人を討伐する姿は絶賛されて、そこにある暴力シーンはエンターテイメントというカテゴリーで容認されている。
リアルは違うのだ。
例え相手に負があっても、とるべき行動は至って冷静沈着にしてしかりなのだと言う事か。

日本では「やられたらやり返す!倍返しだ!」なんて台詞のドラマが大流行した。
時代劇では「仇討ち」が美談として描かれている。
そういう土壌が日本人の中にはあるのだ。

暴力を肯定しない代わりに否定もしないのは、そういった価値観が根付いてるからだろう。

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