波が押し寄せる。
静かに。
少しずつ。
浅瀬の優しい波打ち際。
返す波の力に気を取られる。
思いも依らない出来事から遠ざかるように、
あの場所へ向かっていた。
深い闇の狭間を包む光の森。
扉の向こう側に身を委ねる。
何も知らずに語りかけてくる風のように、
すり抜けていく感じが嬉しかった。
僅かでも、
この時この場所が癒しであるならば、
祈りのような付加実な幻想よりも遥かに尊い。
切なく。
切なく。
果てしなく。
大きな波が来ても大丈夫だよ。
ありがとう。
0 件のコメント:
コメントを投稿